実践リポート詳細

No. 1
タイトル「いじめを共に考える」 ABプロジェクト実践報告
主旨・深刻な社会問題である「いじめ」の防止にプレイバックシアターが有用であることを示す目的で、「いじめを共に考える」プロジェクトを主宰。 ・2010年6月、教育委員会、市民、学校と連携し、藤沢市善行小学校で、劇団プレイバッカーズと一緒に「いじめ防止授業」を、さらに、7月には湘南地区小学校教諭に「いじめ防止授業」をテーマにしたワークショップを成功裏に実施することができた。 ・今回は、教育関係者への「いじめ防止授業」の重要性の説得、資金集め、市民の参加、教師の参加などについて報告したい。
発表者 落合良仁
所属グループAB (Anti Bulling)プロジェクト
プロフィール・藤沢市次世代育成事業策定委員として「こどもの問題」に関わる。
・2004年、日本女性会議に出席しプレイバックシアターと出会う。
・2009年より、同校のリーダシップコース実践課題の一環として「いじめを共に考える」AB−Anti-Bulling-プロジェクトを主宰。
・2010年9月、スクール・オブ・プレイバックシアター日本校、卒業。
No. 2
タイトル『グリーフのためのプレイバック・シアター』
~故人への想いと共に歩む、"私"の新しい人生~
主旨身近な人を亡くして、悲しみや戸惑いを抱えている方のみを対象とした一日のワークショップ。グリーフという、大きな喪失後に沸き起こる様々な気持ちに蓋をしている状態の参加者に対し、安全で安心できる場の提供という視点を最優先とした。やみくもに慰めることなく、誰にでも必ず訪れる"死"というテーマに、真摯に寄り添う姿勢を保ち、参加者の自発性を尊重した。話すことが苦手だと言っていたある参加者が、テラー席に着いて静かに語る姿には、悲しみの中にあっても次への一歩を踏み出すエネルギーが感じられた。
発表者 藤井節子
所属グループNPO法人プレイバック・シアターらしんばん
プロフィール2004年、プレイバック・シアターに出会う。2007年、プレイバック・シアター研究所主催『プレイバック・シアター第2期実践リーダー養成プロジェクト』修了。現在NPO法人プレイバック・シアターらしんばん理事。夫と娘を亡くした深い喪失体験から、プレイバックにおけるグリーフサポートに関心を持つ。
No. 3
タイトル「べてるの家」でのプレイバックシアター
主旨べてるの家が主催する「べてるまつり」において、幻覚妄想大会の受賞者などをインタビューし、動く彫刻・コーラス・ストーリーなどで表現してきた。 べてる特有の雰囲気、観客が500人と多いこと、そして、昨年からアクターに当事者を加えて実施していることなど、大変なことが多いながら、多くのことを学び、グループとして成長できたことを報告します。
※べてるの家:1984年に北海道浦河町に設立された精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点
発表者 東海林義孝
所属グループプレイバック・ユー
プロフィールプレイバック・ユーに十数年の籍を置き、着実に実績と実力を積み上げているリーダー。スクール・オブ・プレイバックシアター日本校の2期卒業生。札幌在住で、普段は北海道を活動の場としている。所属グループの指導や実践に留まらず、他グループに対する指導も活発に行っている。
No. 4
タイトルテラー体験の満足を阻害する要因について
―質的調査結果報告―
主旨現場では、STORYを語ってくださるテラーが満足のいく体験にならないような事例が時々見受けられます。一体何が原因でそれが起こるのでしょうか。定説も教科書もあるけれど、やっぱりテラー本人の声に耳を傾けてみよう!と思ってインタビューを試みました。 結果は、私が予想していたより遥かに多くの、様々な理由があり、提供する側として本当に身の引き締まる思いです。耳の痛いこともあるけれど、知れば防ぐことができるかもしれません。
発表者 和泉聡子
所属グループ
プロフィール文化資源学研究室(修士課程)に在籍し、コミュニティにおける応用ドラマの可能性について研究を続けています。プレイバック・シアターを応用ドラマの一つとして位置づけ、その構造とテラーの安全性について考察を深め、2010年12月に論文を提出予定・・・ああ言っちゃった・・・がんばります!
No. 5
タイトル学生相談におけるプレイバック・シアター導入の試み
~グループワークの一つとして~
主旨地方小規模大学(全学1000人前後)の学生相談室におけるグループワークの一環として、年間5~6回のプレイバック・シアターを導入した。オープングループであり、時間内の出入りも自由というゆるやかな枠の中で行われたが、回を重ねるにつれてコアとなる参加学生が現れ、内容も深まりを見せた。特に、他者とのコミュニケーションに問題を抱える学生が、プレイバック・シアターを通じて自己表現とグループにおける安心感を得ることが出来たことが特徴的であった。
発表者 矢部浩章
所属グループ山梨英和大学学生相談室
プロフィール山梨英和大学学生相談室カウンセラー。山梨英和大学・健康科学大学・和光学園和光高校非常勤講師。臨床心理士。デジタル一眼レフカメラを片手に、舞台を撮ったりポートレートを撮ったり、アジア各国にふらりと旅行に行ったりしています。
No. 6
タイトル ママによる、ママのためのプレイバックシアター
主旨核家族化が進む現代、孤独な子育てに悩む母親は多い。日常に起こる苦労や悩み、何気ない出来事をただ語り、体験を共有するだけで「こんなにも心が軽くなるなんて」と驚く母親は多い。「子どもがいるから何もできない」ではなく「子どもがいるから、日々はこんなにも楽しい」そう思えるきっかけづくりを、続けている。 メンバーは全員が幼い子どもを持つ母。子育て当事者による、当事者のための活動での困難さと共に、その喜びや地域を巻き込んで続けてこられた絆をレポートしたいです。
発表者 深沢直子
所属グループ子育て支援ネットワーク サンコファ
プロフィール横浜市金沢区で開かれた、劇団プレイバッカーズの子育てをテーマにしたワークショップでプレイバックシアターに出会う。心が解放される心地よさを、一人でも多くの同じ子育て仲間に広めたいと、2007年に「サンコファ」を設立。地元・金沢区を拠点に、活動を続けている。3児の母。
No. 7
タイトル カンボジアでのプレイバックシアター ~ 語ることのできなかった物語り。存在交流。エナジーボートに乗って。 ~
主旨 過酷なポル・ポト政権時代を奇跡的に生き抜いたコンボーン氏が設立したカンボジア日本友好学園(中学/高校)へ訪問し行ったプレイバックシアター等による交流実践のご報告です。電気もガスも水道もない村で、生徒や村人の話をパフォーマンスし、自分たちの声に耳を傾けあった冒険の旅は、人が生きていく真剣さや、深くコミットしあった時に互いに感じることのできる信頼の気持ちや絆の感覚を実感することができました。また、どのようにグループビルドを行っているのかなどのマネジメント全般もご紹介します。
発表者 田中聡
所属グループ フェンスワークス
プロフィール 東京都出身。大阪を中心に活動中。表現アートワークショップなどの企画運営のほかに、2007年よりカンボジアにてプレイバックシアターやエンカウンターグループを用いた交流ツアー行っている。2010年より洞窟のような表現空間を備えたfence works フェンスワークス を立ち上げ、ディレクターを担当している。シアター・ザ・フェンスメンバー。
No. 8
タイトル ミャンマーでのプレイバックシアター「ミャンマーのゆったりとあったかい風を一緒に感じませんか!」
主旨 ミャンマーのプレイバックシアターオアシスからメンバーのユユとカインと私が参ります。ユユとカインを通じて、ミャンマー人のあたたかさと強さを感じてほしいです。そして、ミャンマーでの取り組み、孤児院、盲学校、女性の自立支援施設での経験を一緒に共有できたら嬉しいです。今年の8月のスタディーツアーの取り組みもお伝えし、私たちの夢を一緒に語り合いたいです。
発表者 大河内義貴
所属グループ プレイバックシアターオアシス(ミャンマー)
プロフィール 児童養護施設二葉学園の職員の時、プレイバックシアターに出会う。2000年からプレイバックシアターらしんばんに在籍する。2003年にミャンマーのヤンゴン外国語大学でミャンマー語を学ぶ傍ら、寺子屋で日本語を教える。2006年にその生徒たちとプレイバックシアターオアシスを結成する。