★ABE沖縄プロジェクト_リレーblog3

 

昨年、福島県南相馬市をテーマに、「ものがたり」作りをしてきました。

私たちの「ものがたり」は色々な問いかけを含み、観客が物語へ参加してゆく、アプライドドラマという形式の物語でした。アレン・オーエンズというイギリスの教育学者が、少年とかぶとむしの交流のおはなしを作ってくれました。そして、わたしは、「小さな金色のドラゴン」とい言うファンタジーを作りました。両方ともその物語の核には、東日本大震災に続く原発事故がテーマにあります。

その物語を使っ観客参加型のワークショップをやると、この話は「沖縄」を描いている、という人たちが、何人かいました。その何人かは、沖縄出身の人でした。

沖縄と南相馬の原発事故の状況が重なってしまう。

南相馬市で、パレスチナをテーマにしたお話をワークショップ形式でやった時には、南相馬の人たちは、これは南相馬も同じだ、と口々にかたり、南相馬とパレスチナが重なってしまったのです。

そこに住んでいる人たちが、別の辺境の物語をとらえる時、状況は全く違うのに、そこに働く力の構造が、全く重なってしまうことがある。
ひとを押しつぶす力の構造。

そこに住む人と、そこを他の所から見る人と、そしてそこと、ここを行き来する人が、互いに違って立ち位置から、その場所を見る。

沖縄を、そこに住む人と、そこに行き来する人と、そこにいない人が、互いに関係の中で、見方を交換、交流させる、沖縄という状況が、どんな物語となってわたしたちの前にあらわれるのか!

状況から始まる、ものかたりを、紡ぐ旅が始まった!