・私たちが自分の個性を生かして働きかけ、健全で豊かな社会、 組織づくりのサポートに取り組みます
・組織を創っている一人ひとりに働きかけ、組織が存続発展する基盤づくり 、誰もが“自分らしさ“をイキイキと発揮できる職場づくりのサポートに取り組みます
※推進していくために大学、病院、学校、専門機関や専門家と連携をとり、専門性を深める活動と研鑽を続けています
・私たちが自分の個性を生かして働きかけ、健全で豊かな社会、 組織づくりのサポートに取り組みます
・組織を創っている一人ひとりに働きかけ、組織が存続発展する基盤づくり 、誰もが“自分らしさ“をイキイキと発揮できる職場づくりのサポートに取り組みます
※推進していくために大学、病院、学校、専門機関や専門家と連携をとり、専門性を深める活動と研鑽を続けています
新しい年が明けました。
年明けから地震や事故、事件が続いています。
被災されているみなさんのご無事を心から祈らずにはいられません。
そして救助や支援にあたっているみなさんの献身に敬意を表します。
世界に目を向けると、ウクライナとガザ地区での戦闘は終わる兆しが見えません。
世界各地の惨状に胸を詰まらせ、苦難を受けている人々に心を寄せる年明けです。
普通の生活を送ることができることへの感謝と、
やるべき務めに尽力する尊さを改めて感じます。
心が惑わされることが多い今日、
自分がなぜ生かされているのか
どのような使命が与えられているのか
どんな人たちと、何をしたいのか
自分自身と
仲間と
まずはしっかり話し合っていこうと思います。
今年は新しいことをいくつか始める予定です。
同じ志を持つ仲間の輪を広げ、様々な活動や探究を共に進め、
社会に少しでも貢献できる私たちであることに力を尽くします。
そして、大切にしてきたことを守りながら、
変えるところは大きく変えていこうと思います。
これまで私たちを支えてくださったみなさまへの感謝をお伝えすると共に
今年もみなさまにとって愛に溢れた一年となりますよう
心よりお祈りもうしあげます。
株式会社プレイバック・シアター研究所
プレイバック・シアター ラボ
羽地朝和 スタッフ一同
企業で技術・技能の伝承が必要だと言われて久しい。これはその人にしかできない匠の技を後進に伝授するという意味や、ベテランクラスが身につけてきたスキルを下の世代に教授する、という意味ですが、これがうまくいっていないことが多い。なぜうまくいかないのか。まず、その技術や技能はマニュアル化できるレベルのものではなく、その人の身についた固有のものであり、形として残すことが難しい。またベテランの技能者たちは、若い頃先輩たちの仕事を見て、まねて、それから無数の失敗・成功の経験を積みかさねて技術を身につけてきたので、教えてもらった経験がない。だから教え方を知らない。手取り足取り教えることは苦手である。いっぽうで「先輩たちの背中を見て学べ」とは口に出しにくい風潮があるなかで、下の世代になればなるほど、失敗や成功の経験を積み重ねて学ぶことが不得手だったりする。さらに、ベテランは若手に対して、若手はベテランに対してコミュニケーションをとるのが難しいとお互いに思っている。組織のなかで先進のスキルを後進に伝えるのに、いったいどういう良いやり方があるのだろう?
その答えのひとつがミャンマーにありました。
数年前まで毎年のようにミャンマーに通い、ミャンマーの仲間たちと一緒に旅をして孤児院や障がい者の施設を訪れプレイバック・シアターを行いました。生活を共にし、食事も地元のお店に連れて行ってもらいました。それらのお店の中に従業員の接客が素晴らしいお店がいくつかあり、聞けばそれは同じ経営者が経営するお店でした。ちなみにその従業員は小学生から中学生ぐらいの子どもたちです。子どもたちを働かせることは現代の日本では考えられませんが、ミャンマーでは飲食店で子たちが働く姿を普通に見かけました。その系列店は高級店ではなく庶民が通うお店でしたが、気配りが行き届いた洗練されたサービスを子どもたちが提供してくれてとても驚きました。食事が終わってお店のリーダー格の人に、「接客のサービスがとても良かった。これほど素晴らしいサービスを提供するスタッフを育てる教育をどのように行なっているのか、ぜひ教えて欲しい」とミャンマーのプレイバック仲間に通訳してもらいたずねたところ、次のような育成をしていると教えてくれました。まず、お店のスタッフはある地方の同じ部族の子どもを採用するのだそうです。ミャンマーは多民族国家で、確かにそう言われると顔つきや肌の色、身体的な特徴など従業員の人たちは似ています。地方から上京して従業員は同じ場所(だいたいはお店の2階だったり)で生活をして働きます。そして新しく入ってきた子に一人の先輩が指導担当としてつき、その先輩後輩は寝たり食べたり生活すべてを共にし、はじめの3ヶ月は仕事中も後輩は先輩の後にくっつき、先輩の仕事ぶりを見るのだそうです。そして3ヶ月たってあらかた仕事を見て覚えたら、今度は後輩に仕事を担当させ、先輩がついてまわり、指摘をしたりして指導をする、それを3ヶ月行い、新人は半年たったら一人前として扱われて、今度は先輩として新人を指導する立場になる。素晴らしい仕組みです。これをそのまま現代の日本企業に取り入れるのは無理だとしても、先進が後進にスキルを伝え、育てることを考えるうで参考になることがたくさんあるように思います。
組織のトップを育てる事例で思い出したことがあります。30年ほど前の話です。元日本IBMの専務で藤沢工場の工場長をされていたYさんと一緒に仕事をしたことがあります。当時の日本IBM藤沢工場はPCの基幹工場で、Yさんは人材育成に真剣に取り組む経営者でした。僕にとってはクライアント先のトップキーパーソンです。引退後は研修講師をされ、僕はYさんと一緒に研修の仕事をしました。ご自宅にも招いていただいて20代の僕はずいぶんとかわいがってもらい、いろんなことを教えてもらいました。
ある時に「経営者を育てる人材育成の方法にはどのようなものがありますか。Yさんは自分の後継者をどうやって育てたのですか?」とたずねたところ、次のようなことを教えてくれました。
まず次期工場長の候補者、つまり自分の後継者として相応しい人を5名選び、その一人ひとりを半年間ずつ自分にぴったり付けさせて、自分が仕事でやっていることを全て見せたそうです。机も隣に置き、業務中はもちろん、接待の席も全て一緒で、そして何か問題が発生したり、自分が決めないといけないことが生じたら、「あなたならどうする? どう決断する?」とその度に問うたのだそうです。こうして半年間一緒に過ごして、経営者として自分がやっていることを見せて、「あなたならどうする」を問い続けるのが、Yさんの経営者の育成方法で、「自分の失敗もすべて部下に見せるのだから、けっこう大変だったよ」と豪快に笑いながら語ってくれました。後継者育成に工場長自らがここまで心血を注ぐなんて!と驚きました。
二つのストーリーは人材育成、スキル伝承を考えるうえで大切なことを教えてくれます。プレイバック・シアターのコンダクター、研修講師、ワークショップのファシリテーターはその人固有の技を持つ職人です。技を伝える、スキルを学ぶ場づくり・仕組みづくり、それにとても興味があります。
羽地朝和
[2023年8月発行『ラボ新聞vol.9』 掲載コラムより]
2023年10月より施行されるインボイス制度に伴い、適格請求書発行事業者登録番号を会社概要に掲載しました。
プレイバック・シアター研究所の適格請求書発行事業者登録番号は下記となります。
T1020001085558
30年前にプレイバック・シアター研究所を設立し、10年前に株式会社にしました。この5月に原点に立ち返り任意団体プレイバック・シ アターラボでワークショップを行うことにしました。岩橋由梨さんの朗読ワークショップ、オーハシヨースケさんのアプライドドラマ研究会、アーツ・ベースド・ファシリテーター養成講座、ゆりうララなど現在行っている各種ワークショップ、ゴールデンウィークの和歌山 竹由庵での合宿、新たな催しや各地におもむいてのワークショップを実施していきます。
(株)プレイバック・シアター研究所ワークショップ事業部からプレイバック・シアターラボへ。私たちが原点に帰る理由はワークショップと研修、セラピーという違った領域で仕事を続けながらなんとなく感じていたことが根底にあります。
(株)プレイバック・シアター研究所の事業領域としては、企業を対象にした研修事業、個人を対象にしたワークショップ事業、そして沖縄で心と身体の健康づくりをお手伝いする心身堂鍼灸整骨院の3つがあります。この3つの事業領域で、僕自身は研修講師、プレイバック・シアターのコンダクター、ワークショップのファシリテーター、そしてクリニックでのグループセラピー、大学・看護専門学校での授業などを担当しています。様々な領域を行き来していると、それぞれの領域ごとにビジネスの考え方に違いがあることを感じます。それは例えば提供する側とお金を支払う人との関係、そしてアウトプットに対する考え方の違いです。
ビジネスを「モノやサービス提供ビジネス」と「共同作業ビジネス」という2つで考えてみましょう。
一般的には企業が行うビジネス活動は「モノやサービス提供ビジネス」です。これは提供する側(企業)がお客様からお金をいただき、それに見合ったモノやサービスを提供することで成り立ちます。基本的には提供されるモノやサービスの品質は安定していて均一であることが求められます。そして金額に見合ったモノやサービスを提供する責任を企業は求められ、金額に見合っていなければクレームとなります。提供側の企業とお客様の間には明確な境界線があり、「お客様」という呼び方がこの関係性を象徴しています。B to C(企業対個人ビジネス)でもB to B(企業対企業ビジネス)でも企業のビジネスはこの考え方で成り立っています。
もうひとつの「共同作業ビジネス」の概念が見えてきたのは岩橋由梨さんの竹由庵再生の経験からです。竹由庵はゆりさんのひいお祖父さんの家で、お亡くなりになった後50年間誰も住んでおらず放置されていた古民家です。先日初めてうかがうと予想していたより荒れ果ててはいませんでしたが、相当の修理、修復、掃除が必要な状態でした。ゆりさんは修復をモトさんという古民家リノベーションの専門家に相談しました。竹由庵の掃除をお手伝いする際にモトさんとカマド(ゆりさんは “へっついさん” と呼んでいます)の修復作業をご一緒させていただきました。古民家のリノベは何をどの順番にどれぐらいやったらいいのかは素人にはまったく分かりません。リノベの専門家はどこをどう直す必要があり、予算によってどこまでどんな材料を使い、どんな順番がいいのか見通せますが、決めるのは発注者です。専門家がいくらこうしたら良いと思っても、発注者がそこをどう使い、どうしたいのかによります。しかし発注者はどうしたいのか、何ができるのかは分かりません。サービス提供者と発注するお客さんが信頼し合い共同作業で取り組まないと、双方にとって良いものはできません。また出来上がりの姿をサービス提供者はイメージしていても、確約はできません。お客さんと伴走しながら望む姿を見つけていく感じです。一方で住宅会社から一戸建ての家を買うとなるとモデルハウスやパンフレットを見れば出来上がりの製品(家)を確認でき品質も保証されます。古民家のリノベは一方的な「サービス提供」ではなく、専門家と発注者が一緒に取り組む「共同作業ビジネス」と言っていいでしょう。
これはワークショップにおける主催者と参加者の関係にもあてはまります。ワークショップはファシリテーターと参加者の共同作業です。一方的にサービスを提供する、サービスを受けるという関係ではありません。ワークショップで得られるものをファシリテーターはイメージしていても確約はできません。参加者と一緒に場をつくり、まだうまれていないものを探していく感じです。主催者と参加者は一緒に場づくりに取り組む関係なのでお客様と呼ぶのはなんだか違う感じがします。そして両者の間の境界はぼんやりしています。
「モノやサービス提供ビジネス」と「共同作業ビジネス」の2つがあると考えると、企業のビジネスは「モノやサービス提供ビジネス」で、 企業とお客様の間の境界線がはっきりしています。一方で、ワークショップは「共同作業ビジネス」として行うのがふさわしく、主催者と参加者の関係はあいまいで流動的です。このあいまいで流動的な関係とアウトプットの不確かさは企業は苦手です。企業を対象にした企業研修の領域は「モノやサービス提供ビジネス」の世界ですが、僕が 「共同作業ビジネス」の立ち位置で進めようとすると間に入る研修会社やクライアント企業との間で齟齬(そご)が生じることがあります。 研修やコンサルティングなどの「モノやサービス提供ビジネス」に「共同作業ビジネス」の要素を取り入れるといいのにな、と思うことがあります。
GW合宿「古民家と竹林再生ワークショップ」は、竹由庵での生活と竹林の整備にみんなで取り組みます。私たちは企画と準備を進めていますが、集まった人それぞれがやれることをやるでしょうし、 やりたいことを持ち寄ってくれるでしょう。当日の天気、生まれたアイディアによってどうなるか予想がつきません。今のところ、カマドでご飯を炊き、ここでどう過ごすか、竹林をどうするかを一緒に考え、ワークショップを行い、不自由な生活を共にすることを考えています。竹由庵で私たちがこれから創りだす場はそこにいる人しか経験できないものです。このような共同作業は仲間で取り組むことが相応しく、企業で行うと規則に縛られたり責任や境界、明確なアウトプットが求められるようになります。プレイバック・シアターラボは主体的な個人が集まったチームで参加者との共同作業を生み出す集団です。ワークショップのみならず芝居やダンス、音楽などの生身の人間が営むアートはまさに表現者と参加者(観客)による共同作業です。僕はワークショップは共同作業がうみだすアートの作品だと思っています。
やりたいワークショップを自由に表現し、いろんな土地や場所で様々な人たちとワークショップをうみだす専門家のチーム、というのが僕の30歳の頃の原点です。ここに戻ることが今回のプレイバッ ク・シアターラボを立ち上げた主旨です。みなさん集ってください、かかわってください、ワクワクする共同作業を、アートの作品を一緒に生みだしましょう。
羽地朝和
[2023年4月発行『ラボ新聞vol.8』 掲載コラム]
株式会社プレイバック・シアター研究所所長羽地朝和が研修を語るインタビューシリーズ。
第四弾のテーマは「集合研修と経験から学ぶ 後編」です。
羽地の研修の特徴を自ら分析しています。
ぜひご覧ください!
聞き手:岩橋由梨
株式会社プレイバック・シアター研究所所長羽地朝和が研修を語るインタビューシリーズ。
第四弾のテーマは「集合研修と経験から学ぶ 前編」です。
羽地の研修の特徴を自ら分析しています。
ぜひご覧ください!
聞き手:岩橋由梨
株式会社プレイバック・シアター研究所所長羽地朝和が研修を語るインタビューシリーズ。
第三弾のテーマは「ヒアリング研修」後編が公開されました。
ぜひご覧ください!
聞き手:岩橋由梨
株式会社プレイバック・シアター研究所所長羽地朝和が研修を語るインタビューシリーズ。
第三弾のテーマは「ヒアリング研修」。ぜひご覧ください!
聞き手:岩橋由梨
株式会社プレイバック・シアター研究所所長羽地朝和が研修を語るインタビューシリーズ。
第二弾のテーマは「ベテラン層の研修」。ぜひご覧ください!
聞き手:岩橋由梨
(岩橋由梨)
東京都のある社会福祉法人で「わたしをほどく〜セルフケアの観点から〜」というタイトルでメンタルヘルスの研修を行いました。
その法人は、介護老人保健施設をはじめ、デイサービス、高齢者住宅、地域密着型多機能ホームなど複数の事業を展開しています。
このコロナ禍で第一線で働いている皆さんを対象に、事業間をまたいで、職場の役割を少し横において、職員同士がひと息つけるような時間を作ってほしいというご依頼でした。
最近、わたしの研修でもこういったご依頼が多くなってきました。コロナ禍で対面のコミュニケーションが少なくなってしまったので、働く者同士の風通しをよくしたい、コミュニケーションをよくしてほしい、といったような内容です。特に医療教育団体や支援団体、保育園や幼稚園研修などを担当して感じるのは、他者に親身になっている方ほど自分自身の時間を当然のように削りがちで、そしてみなさん頑張り屋さんが多いですね。
介護関係の方と伺うと自動的に6年前に他界した父のことを思い出してしまいます。介護施設の方、ケアマネさん、そして最後の時を自宅で迎えられるよう交代で世話してくださった看護師さんなど、みなさんのプロの対応に、今でも心から感謝しています。人生を終えようとしている父に対する接し方、介護している我々家族に対する声かけなど、家族の死に直面していく我々にちょうどいい距離感で見守ってくれました。これはそれぞれの家族の関係性や個人の死生観にも直接関わってくる場合もあり、特有のストレスもあるだろうと考えます。専門的な介護の知識はありませんが、みなさんが自分の時間だと思える過ごし方は何だろうかと考えました。
ひとつは他者に気遣うように自分にも注意を向ける、自分を大切にするように、他者にも気遣うというセルフケアの観点を入れること。
これは、数年間、一般社団法人リヴオンの代表である尾角光美さんと共に真宗大谷派の僧侶の教師養成課程にグリーフケアの授業を入れるというお仕事をさせていただいた時に学んだ観点でもあります。グリーフとは、大切な人や物をなくした時に起こる人それぞれの反応のことです。ここではグリーフケアの概念を学ぶ際の大きな柱の一つに「自分自身を知ること」を取り入れていました。他者が何かのグリーフを抱えた時、共にいる自分自身のグリーフも影響を受けます。自分自身の今を感じることが必要だという姿勢は、とても学びになりました。
わたしも自分のワークショップの一番はじめには、いつもみなさんの今の体調と心の調子を伺います。
やるべきことで頭がいっぱいになっておられる方ほど、「今の自分の気持ちや体調は?」と伺うと「え?」と止まってしまわれます。自分のことなどいいです。とおっしゃる方も。けれど、この時に少しでもご自身のことを言葉で話してくださると、それがあとから徐々に効いてきます。口に出したことで自分のことを気にかけ始めるモードに入るのですね。
自分の今に気づきながら他者への働き方を考えるのと、自分を感じることなく他者の方のために動くのとでは、動き方が変わります。(もちろんこれは程度の問題でもあるのですが、介護や支援を仕事にされている方には特にそう思います)
研修は、今の自分を携えて人と関わっていただくところからのスタートです。
そのあと、ストレッチや深呼吸をして、ちょっとしたゲームを行いました。
このゲームは頭でわかっていてもなかなかスッとは実行できないことを楽しく行います。わかっていてもできないこと、うまくいかないことを笑い飛ばす!そんな時間です。
次は、二人組になって相手に「お願い!」「だめ!」とだけ言いあう時間。
お願いする人は「お願い!」という言葉を言い続け、もうひとりは「だめ!」とだけ言い続けます。何がだめなのか、何をお願いしているのかは一切説明できません。なのに、懇願の「おねがい〜」に甘えた「だ〜め!」を言ったり、直立不動の「お願いします!」に座っている人が「だめ」と小さな声で一言言っただけで2人の関係にストーリーが見えてきます。この場は所詮虚構の世界、普段は言えないことを思いきり言って発散してもらいました。
これも介護士さんや看護師さんに保健師さんなどによく行います。今回も「こんなふうに『だめ!』とだけ言って電話が切れたらどんなにいいか…」としみじみ話される方が1人や2人ではありませんでした。
そのあとはそのことをもう少し発展させた「怠け者のお姫様」をなんとか外へ連れ出す即興のやりとりや、言葉のイメージを形にして共有するもの、今思い浮かんだことをただ聞いてもらう時間など、とにかく虚構、リアル関係なく、ご自身が「今」感じていることを人に聞いてもらう経験をたくさんしていただきました。
活動の最後は、自分が普段リセットするためにしていることを可視化し、共有します。普段リセットのために行っていること、やってみたいことを具体的に一枚につきひとつ付箋に書いてもらい、それを全員ホワイトボードに貼り付けて眺めるのです。ホワイトボードには、1人で行うこと、他者と行うこと、身体的か内面的かと座標軸を書いてあり、そこに自分で書いたものをふり分けて貼っていただきました。特別な時にしかできないこと、日常でもできること、コロナがあけたらやりたいことなども書いてみんなで眺めました。
眺めてみると、自分の傾向がよく見えてきます。
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