★ABE沖縄プロジェクト_リレーblog1

ABE沖縄プロジェクト、いよいよ始まりました!

そして、これから7月の終わりまで岩橋、羽地さん、ヨースケさんが
このプロジェクトに対する思いやアイデア、互いの質問などを
書きあうリレーブログもここで始まります!
事務局の五味うららの指名でトップバッターはわたし、
岩橋から始めさせていただきます!!

アートは、本来、文化や芸術のフィールドで、
ビジネスや日常生活とは少し離れたものと考えられてきました。
今でもそうなのかもしれません。

ABE研究会のメンバーである3人は、
アートはもっと日常の中のどこにでも存在する、
そしてそれはビジネスの中にも大いに活用できる!
と確信を持っています。
アートをもっと社会に活用していこう!と、
2017年に3人で発足しました。
今までに18回研究会を持ち、色々なことを試してみました

そんな3人が今度は羽地さんの出身でもある沖縄に舞台を移し、
沖縄に住んでいる大人や子どもたちと一緒にアートで
関わりを持つ場を作ろうとしています
そう、今までは、東京を中心に、
企業の教育研修担当者の方だったり、
現場に生かしたいと個人的に思っている方、
またはファシリテーターに興味関心がある方たちが対象でした。

でも、今回の沖縄ではもう少し対象を広げて、
子どもたちと一緒につくりあう、遊びあうという
「クリエイトする現場」の要素も入りました!

題して「こたえのないワークショップ 
〜子どもも大人もものがたりの森へ入っていこう〜」です。
ここでは「ものがたり」をテキストに3人が
それぞれの切り口でワークショップを組み立てます。
どんなことをするのか、
それは7月までにおいおい語るとしましょう!

 さて、トップバッターとして、
そろそろあとの二人に投げかける質問をして、
最初のリレーを終えたいと思います

「あなたが今、好きな物語はなんですか?
それをあげた理由も教えてください」

まずは質問を投げた私から。

私が今好きな物語は
カズオ・イシグロの「日の名残り」です。
もともとは3月にイギリスを旅行したことをきっかけに
読み始めました。
これは、執事をしてきた主人公がイギリスを旅するお話です。
仕事一筋だった彼が初めて車でイギリスを旅する間に、
今までの自分の仕事を振り返り、あれこれ回想していくのです。
執事という職務とは何か、品性とは何か。
彼は執事に人生の全てをかけ、人生を捧げてきたのです。
いつも理性を失わずに全てにおいて冷静に対処してきたことを
誇りにしてきたその彼が、
物語の最後に夕陽を眺めながら
はじめて感情を取り乱す場面があります。
とても静かで、熱い場面でした。
それを読んだ時、私は飛行機の中だったのですが、
主人公と一緒に泣いてしまいました。

いつの間にか物語の世界の中にどっぷり入っていたのです。
いつのまにか主人公と一緒に泣けた本、
最近なかなかありませんでしたよ。

すぐれたものがたりは、フィクションの世界を
本当にリアルに体験させてくれますね

7月の沖縄もそんなものがたりの場になるべく考えてみます!

では、次、羽地さん、お願いします!(岩橋由莉)